フェードアウトしたお客さんにDMを出したら戻ってくる?
世の中の多くのコンサルタントが「間が空いてしまったお客さんにはお手紙を書きましょう」というアドバイスをしていると思います。
手紙を読んでお店のことを思い出してもらえれば、一定数はリピートしてくれるという感じでしょう。
現実的な話をすると、手紙でもメールでもなんでもいいですが、失客したお客さんと再度連絡をとれば、何割かのお客さんはまた来店してくれるようになります。
なので、手っ取り早く売り上げを上げさせたいコンサルタントは、このようなテクニックを教えたがるのですが、テクニックはしょせんテクニックです。
フェードアウトするには理由がある
あなた自身のことで考えてもらえればわかりますが、通わなくなったお店というのは、何かしらの理由があって通わなくなったと思うんですね。
決して、「忘れていたから」という理由ではないと思うんです。
ちなみに、通わなくなった理由のアンケートをとったら「忘れていたから」が1位になるわけですが、アンケートはしょせんアンケートというか、お客さん自身も通わなくなった理由がわかっていない(or本音を言いづらい)ので、適当に「忘れていたから」と答えている人が多いだけです。
通わなくなる理由は人それぞれだと思いますが、
- 近くにもっと良いお店ができた
- お金がない
- 仕事が忙しくなった
- 1回キャンセルしたらなんとなく行きづらくなった
- 悩みが解決した(治療院・トレーニングジム)
- 美意識が低下した(美容サロン)
などが「よくある理由」だと思います。
これらの問題を解決する力が無いのに、手紙を出して無理やりリピートさせても、それはお客さんのためになっているとは言えないと思うんですよね。
なので、僕は出す理由が集客のためなんだったら、出さないほうがいいとアドバイスしています。
お客さんをお金として見ているからそうなる
結局、コンサルタントたちがなぜそのようなテクニックに走ってしまうかというと、コンサルタント自身がお客さんのことをお金としてしか見ていないからだと思います。
自分がお客さんのことをお金としてしか見ていないから、自分がするアドバイスもお金としてしか見ていないようなアドバイスになるんです。
「別にそれでも一時的に集客できればいい」と言う人もいると思います。
本当にお金に困っている人もいると思うので、そのやり方は否定しませんけど、どっちみちテクニックで集めたお客さんはまた来なくなりますよ。
それって結局遠回りというか、時間の無駄じゃないですかね。
根本的な問題は解決していないわけですから。
それはお客さんのためにとっている行動なのか?
僕は手紙やメールを出すべきかどうかを聞かれた時に、「出してもいいんじゃない」と答える時があります。
それは、そのお手紙がお客さんのためを思っているかどうかで判断しています。
例えば、治療院で順調に治療が進んでいたのに、来なくなってしまった場合などがそうですね。
このまま通わないと、また悪化して元の状態に戻ってしまうんだったら、お店としてはなんとしても通ってもらうように言うべきだと思います。
それが、お客さんのことを考えているってことです。
他でも、例えばエステサロンで10回分の回数券を買ったお客さんがいたとして、その人が8回分を使ったところで来なくなったとします。
お店的には来なくなったほうが得をするわけですが、お客さんのことを考えたら、残り2回分を使ってもらって、なんとしても満足する結果を出したいですよね。
そういう場合は、手紙やメールを出すべきだと思います。
これらの例が、お金のことを全く考えていないとは言いません(そもそもお金のことを全く考えないとなると全て無料でやらないといけなくなる)が、お金が行動する最も大きな理由ではないというのもわかると思います。
おそらく、理解していない人にとっては些細な違いなんですけど、最終的に大きな違いとなって現れます。
一番わかりやすいのは、売り上げという数字の違いでしょうね。
相手の都合を考えないで失客した200名にお手紙を書いているお店と、相手のことを想って厳選した5名にお手紙を書いているお店だったら、後者の方が売り上げが上がる可能性は高いです。(一時的には前者のほうが売り上げが上がると思います)
繰り返しになりますが、お客さんが来なくなるのには理由があるし、自分の行動にも理由があります。
その理由を良く考えた上で行動すれば、おのずと正解みたいなものは見えてくると思います。