「ペルソナって本当に1人に絞らなきゃダメなんですか?」
「うちは幅広いお客様が来るから、1人に決められません…」
ペルソナ設定の話をすると、こうした声をよく耳にします。
たしかに、いろんな年代・職業・ライフスタイルのお客様が来てくれるサロンほど、「絞る」ことに抵抗を感じるのは当然です。
でも、ひとつだけ正直にお伝えします。
ペルソナを“1人に絞れない”という状態は、恋愛で言えば「彼氏を1人に絞れません」と言っているのと同じです。
誰にでも好かれようとすると、誰の心にも届かない
想像してみてください。
Aさんには元気な自分を見せて、Bさんにはしっとりした自分を見せて、Cさんにはぶりっ子して…
そんな恋愛をしていたら、きっとあなたは疲れてしまうし、相手も「この人って結局、どんな人なの?」と戸惑ってしまいますよね。
性別を逆で考えたら、あなた、Aさん、Bさん、Cさん全員に「みんな好きだから1人になんて選べない!」という男がいたらヤバいじゃないですか。
それはビジネスの世界でも同じです。
• 若い女性にも届いてほしい
• 主婦にも来てほしい
• 男性客も逃したくない
そんなふうに“あれもこれも”のスタンスで発信をすると、結局、誰にも刺さらない“薄味な発信”になってしまうのです。
「1番好きな人」に向けて発信するから、伝わる
「1人に絞る」というのは、“他の人を排除する”という意味ではありません。
むしろ逆です。
“この人に届けたい”という1人がいるからこそ、周りの人の心にも響くんです。
例えば、
✔「子育てが少し落ち着いて、自分にお金と時間をかけられるようになった40代女性」
✔「20代でバリバリ働いているけど、自己肯定感が低くてメイクが苦手なOLさん」
✔「50代、年齢を重ねても“キレイでいたい”という気持ちをずっと持ち続けている女性」
たった1人の“本命”に向けた文章や写真、メニューは、不思議と、それ以外の人の心にも届きます。
なぜなら、そこには「想い」と「真剣さ」があるから。
恋愛と同じで、「本気の相手」がいると、言葉に温度が生まれるのです。
「今、いちばん好きな人」をペルソナにしよう
では、どうやって“その1人”を決めればいいのか?
それは、「今のあなたがいちばん好きな人」「この人のためなら頑張れる」と思える人に決めればOKです。
・1番一緒にいて楽しい人でもいい
・1番長く通ってくれている人でもいい
・1番お金を使ってくれている人でもいい
・最近来た、忘れられないお客様でもいい
1人に決めたからといって、その人しか来なくなるわけではありません。
でも、「この人の心に届けばいい」と思って発信した言葉は、想像以上に広がっていくのです。
絞るのが怖いあなたへ
ペルソナを1人に絞ることが怖い。
その気持ち、すごくわかります。
こうやって偉そうに文章を書いている僕も、最初は怖かったというか、うまくいくのかは半信半疑でした。
・他の人が来なくなったらどうしよう
・お客様が減るかもしれない
・なんだか限定するのがもったいない気がする
こんな思いになるのは、ペルソナを設定したみんなが通ってきた道です。
でも大丈夫。
「誰に届けたいか」を決めることは、「他の人を拒否する」ことではありません。
むしろ、迷わず発信できるようになり、お客様との会話にもブレがなくなり、結果として“選ばれる理由”が増えていきます。
恋愛と同じで、まずは「本命」を決めよう
サロンに来るお客様は、実際には年齢も環境もさまざま。
でも、発信の軸や言葉の設計は、“たった1人の本命”に合わせてつくるのが最も効果的です。
あなたは、どんな人に「キレイになってほしい」と思いますか?
どんな悩みをもつ人に、「私なら解決できる」と言えますか?
その“1番好きな人”こそ、あなたのペルソナです。
恋愛もビジネスも、想いを向ける相手がいるから、行動に力が宿る。
まずは、その人に向けて、本気で届ける発信を始めてみてください。
あなたの「伝えたい」が、ようやく伝わりはじめます。