「ペルソナを設定しましょう」と言うと、よくこんな声をもらいます。
「でも、今うちに来ているお客様の中に、理想だと思える人がいないんです…」
ペルソナを決めきれない人からよく聞く悩みです。
結論から言うと、そのままで大丈夫です。まずは“仮”でもいいから設定してください。
なぜなら、最初から完璧なペルソナなんて存在しないし、今のお客様に“理想像”がいないのは、過去の発信や価格設計、サービスの打ち出し方に原因があることが多いからです。
「理想の人がいない」のは、あなたが悪いわけじゃない
例えば、
✔以前は価格を下げて集客していた
✔サービスのコンセプトがふわっとしていた
✔発信内容に一貫性がなかった
という過去があると、その時期に集まってきたお客様が今も残っていることがよくあります。
そうなると当然、「なんか違うんだよな…」と感じる人がいてもおかしくありません。
でもそれは、あなたのせいではありません。
ただ、過去に発信してきた内容の結果として、“今の顧客層”があるだけなんです。
今から発信内容を変えていけば、また違うお客様が来店してくれるようになるので、そこは心配しないでください。
満席なのに理想客に出会えていないなら…
ここで、ちょっと厳しめの視点をお伝えします。
今、サロンが“満席”なのに、理想のお客様に出会えていないとしたら、それは、あなた自身がまだそのステージにいない可能性があります。
つまり、理想客が来ていないのではなく、来ていてもその人の「真の価値」が見えていない。
もしくは、自分の技術や接客、発信が、まだ“その人に選ばれるレベルに達していない”のかもしれません。
満席状態の中にこそ、本当は理想に近いお客様が紛れていることはよくあります。
でも、「この人ちょっと面倒」と思っていた人が、よく観察してみると、実は他の人にない価値観や紹介力、素直さを持っていたりします。
お客様の“本質”が見えていないと、誰をペルソナにすればいいのかも分からないままになってしまうのです。
逆に、満席じゃないなら、まずは“出会える土台”を作りましょう
もし今、サロンが満席ではないなら、まずは集客をがんばって“出会える母数”を増やすことが優先です。
出会いの数が少なければ、理想的な人とマッチする確率は当然下がります。
✔インスタの認知活動を頑張る
✔LINEで再来のフォローを丁寧に行う
✔ホットペッパーの文章や写真を見直す
地味でも、着実に“出会いの回数”を増やす。
すると、「この人かも」と思えるお客様に出会える確率も、グッと高くなります。
架空のペルソナをつくるのはNG。まずは“実在する誰か”から
理想のお客様に出会えていない時、よくやってしまうのが「理想像を頭で作り込む」こと。
年収○○万円で
美容に月△△円かけていて
忙しい中でも丁寧な暮らしをしていて…
でも、それって本当に“いる”人ですか?
もし本当にいる人だったら、今現在、あなたのお客さんの中にいると思うんです。
理想を詰め込んだ空想の人物では、発信が現実に届きません。
だからこそ、まずは実在の誰かからはじめましょう。
今まで関わった中で、
✔一緒にいて心地よかった人
✔提案がスムーズに通った人
✔リアクションが素直だった人
誰でもいいから、たった一人を「仮ペルソナ」に設定して、そこから発信を始めてみてください。
ペルソナは途中で変えてOK。「成長とともに見えてくる人」もいる
ペルソナは“固定”じゃなくていいんです。
むしろ、あなたの成長とともに見える景色が変わり、「こういう人に来てほしい」が変わっていくのは当たり前のこと。
最初は“今いる中でマシな人”を設定し、技術・接客・発信を磨く中で、理想のお客様に“選ばれる力”が身についてくる。
すると自然と、本当に好きなお客様に出会える日がやってきます。
その日が来るまで、自分のステージを上げ続けていきましょう。