集客コンサルタントや有名なブロガーの多くが、ブログの毎日更新を強いてくるようで、それに疲れた人が僕のところにやってきます。
酷い人になると、お金を払ってコンサルを受けているのに、「集客できていなくて時間があるなら1日5記事くらい更新するのが当たり前だ」と言われていました。
コンサルって、そういう無駄なことをやりたくない人が時間短縮するために受けるもんだと思っているんですが、根性論を言ってくる人はそうでもないってことでしょうね。
モラハラ以外の何物でもない気がしますが、言っている本人はそれが正しいと思って言っているんでしょうから困ったもんですね。
そもそもあなたは何のためにブログをやっているのか?
ブログを毎日更新するのかどうかというのを考えた時に、あなたがブログをやっている目的について改めて考えてみてください。
その目的次第で、毎日更新すべきかどうかの答えが変わります。
目的がお店への集客なら…
毎日更新する必要はありません。
あなたが過去に行ったことがあるお店のブログを見てみてください。
毎日更新しているお店なんてほとんどないでしょう。
それが答えです。
毎日更新するというのは、ブログからお店に集客するための必要条件ではないんです。
目的が人気ブロガーになることなら…
毎日更新は必須です。(毎日が無理という場合は、最低でも週5回くらいはアップしてください)
ブロガーというのはブログを書くのがメインの仕事です。
ブログに何万というアクセスを集めて、広告収入を得たり、有料メルマガなどのコンテンツを売ったりして生計を立てています。
それに対して、店舗経営者は店舗内でのサービス提供がメインの仕事です。
別に毎日何万ものアクセスを集める必要はありません。
僕のクライアントを見る限りでは、1ヶ月でスタッフ1人あたり100人もお客さんがいれば十分だという人がほとんどです。
しかも、その100人のうち9割以上がリピーターであるというお店も少なくないです。
「毎月数百名の新規客が必要です」みたいな大型店は別だと思いますが、個人店で毎日更新して何万ものアクセスを集めなければいけない理由はないと思います。
そんなにアクセスを集めても、予約が取れなくて逆にガッカリさせるだけだったりしますからね。
毎日更新する最大のメリットは、
毎日更新する最大のメリットは、ページ数が増えることによって物理的に見てもらえる可能性が増えることだと思います。
店舗集客の方程式でいうところの、リーチ数が上がるので、集客できる可能性が上がります。
ただ、これはあくまで質が高い記事(=方程式でいうところの成約率が高い記事)を更新し続けることが出来たらの話です。
逆に質が低い記事を無理やり書き続けようものなら、お店の底が知れてしまうので、マイナス要素にしかなりません。
質が高い記事とは?
質が高いor低いと言われてもピンとこないかもしれないので、定義を示しておきますね。
質が高い記事とは、以下の2つを満たす記事です。
・見込み客の悩みを解決する内容
・他のブログで書かれていない内容
この2つを満たしていれば質が高い記事と言っていいと思います。
よくある、
・飼っているペットの話
・自分が所属している協会の話
・ランチで○○を食べましたという話
・セミナーに参加したという話
・コンサルタントの○○さんに会ってきましたという話
・休みに家族と○○に行きましたという話
など、見込み客にとってどうでもいい話はすべて質の低い記事になります。
質が低いというか、本当にどうでもいい話なので論外です。
僕が定義する質が低い記事とは、見込み客が興味を持ちそうな内容でも、他のブログで書かれているような記事のことで、ネイルやまつげエクステにありがちな、「どのお店も説明仕方がみんな一緒じゃん」と思われるような記事のことです。
おそらく、他のお店のブログを普段から読んでいるので、自分も同じような言葉遣いになってしまっているんだと思いますが…。
他と同じということは、自分からライバルのいる土俵に飛び込んでいるのと一緒のことなので、必然的にライバルと戦わなければいけなくなります。
戦いになってしまったら、資金力があるほうが勝つのがビジネスなので、出来るだけ戦いにならない土俵(=質が高い記事を書く)でビジネスをやるようにしましょう。
質が高い記事なんて書けるのか?
ぶっちゃけると、簡単には書けないと思います。(簡単に書けたら僕みたいなコンサルタントの需要はないと思います)
↑の2つを満たす時点で、必然的に「1000文字以上の長めの記事」か「500文字以上+インパクトのある写真」になると思うので、簡単には書けないですよね。
特に、店舗経営者の方々は、文章を書くこと自体に苦手意識がある人が多いので、誰かの添削を受けないで質の高い記事を書くのは難しいと思います。
以上の理由から、僕は毎日更新を推奨していません。
絶対に書いてほしい主要記事(メニュー、Q&A、初めての方へ・・・)を除けば、1週間で2記事程度(年間で100記事程度)でいいと思っています。
お客さんが入っていない時期なら、3~4日に1回くらいは更新できるでしょう。(お客さんが入るようになってからは週1回でOKと言っています)
そもそも量は質を凌駕する?
結論からいうと、凌駕しません。
質が高い記事を10記事書くのと、質が低い記事を1000記事書くのでは、質が高い記事10記事のほうが集客できるのがブログ集客です。(質が低い記事を1000記事も書き続けられる人はそうそういないと思うので、この比較はあまり意味がないと思いますが)
読書の場合は違うと思うんですよ。
僕が店舗経営者が読むべきだとオススメしている本を10冊読むのと、やみくもに自分で1000冊選んで読むのでは、必ずしも僕がオススメしている本だけを読んだ人が成功しやすいとは限りません。
やみくもに選んだ1000冊の中に僕がオススメした10冊が入っている可能性がありますし、さらに残りの990冊に僕も知らない良書が入っている可能性もありますからね。
ブログの記事の場合、質の低い記事を書いていた人が、ある日突然質が高い記事が書けるようになるなんてことはほとんどないんです。
だから、根性論は通用しません。
中には、質の低い記事を書いていく中で、反応がとれる記事があることに気づき、コツを掴んで質が高い記事を書けるようになる人もいると思います。
ただ、それはそういう人がいるってだけで、みんながみんな書き続ければコツがわかるのかといったらそういうわけではありません。
結局、どっちが確率が高いかという話になってくるんですが、僕は学びながらライティングを覚えるよりも、先にライティングを学んだほうが高確率で集客できると思っていますし、挫折もしないと思っています。
なぜ多くのコンサルタントやブロガーが毎日更新しろというのか?
これは、本人が毎日更新して売り上げが上がるようになったからだと思うんですよね。
だから、その人たちが間違ったことを言っているとは思わないですが、アドバイスする側として重要な視点が欠けています。
自分が出来ることを他人が出来るとは限らないということです。
相手が本気かどうかなんて関係ありません。
出来ないもんは出来ないんです。
主婦だったら家事や子育てが大変でしょうし、女性だったら生理の周期もあるでしょうし、僕みたいに親の介護をしているから物理的に無理という人もいるでしょう。
繰り返しになりますが、仕事に対して本気かどうかという問題ではないんです。
アドバイスする側が、“人間はみんな違う”というのを、本質的に理解したうえでアドバイスをしているかどうかなんです。
僕は、それを理解していない人は、他人にアドバイスする資格がないと思っています。
最終的には根性論のアドバイスしか出来なくて、クライアントを苦しめることになりますから。
根性論では経営が上手くいかない
運良く根性があって集客が上手くいったとしても、おそらく人を雇った時に躓きます。
時給1000円程度のアルバイトに毎日更新をやらせようとしても出来ないからです。
そもそも自分がどこかのお店で働いてたとして、上司からいきなり「毎日ブログを更新しろ」と言われてもやらないですよね?(「毎日更新しろ」って言っているコンサルタントは「やるでしょ」って言うと思いますがw)
例えば、ホットペッパービューティーのブログなんかは「更新すればホットペッパービューティーのサイト内で上位表示される」とリクルートの担当の人からアドバイスを受けると思いますけど、実際に毎日更新している個人店なんてほとんどないですよ。
僕のクライアントの中にも、毎月20~30万円の高額を払っている人が結構いますが、毎日ブログ更新している人は皆無です。
個人店だけでなくスタッフがたくさんいるお店だって同じです。
絶対にオーナーや店長から「毎日更新しろ」って言われているはずなのに、毎日更新しているお店なんてほとんどありません。
嘘だと思うなら実際にホットペッパービューティーで確認してみてください。
なぜ、更新できないのかと言えば、みんなブログを更新したくてそのお店に入ったわけではないからです。
やりたくないことなんだから続くわけがないです。
それでも、どうしても続けさせたいって人は、書いた分の歩合を払うとか、書かない人は査定に響いて給料が減ってしまう仕組みにしたほうがいいですね。
もちろん、面接の時にちゃんと伝えないとダメですよ。
後から言ったら「聞いてません!」ってことになってしまうので。
ぶっちゃけどっちでもいい
根性があって毎日更新できるような人は毎日更新すればいいと思いますし、根性がない人は3日に1回くらい更新すればいいと思います。
もちろん、質が高い記事を書き続けることができるなら、毎日更新したほうが早く集客できますからね。
重要なのは毎日更新し続けることではなくて、質の高い記事を更新することです。
「毎日更新しろ」って言っているコンサルタントやブロガーも質の高い記事を書いてきたんですよ。
でも、質の高い記事の書き方を教える能力がないから、根性論を語り始めるんです。
今の時代、FacebookやTwitterなど、口コミされやすいツールが整っているので、質の高い記事をアップしていけば、たとえ更新頻度が少なくても拡散していきます。
それは僕のクライアントたちが証明してくれていますし、僕自身もサイトの更新頻度やメルマガの配信頻度はかなり少ないですが、10年間会社を続けることが出来ています。
額に汗を書くだけで生き残れる時代は終わったんです。
今は脳みそに汗をかかないと生き残れない時代ですよ。
一応、念のため書いておきますが、お店のブログの更新が月1回とかは論外ですからね。
1ヶ月もお店のブログが更新されていなかったら、見に来た人が戸惑いますから…。