【7月7日まで】ペルソナ設定コンサルティング募集中

自分をペルソナに設定するのはあり?

「ペルソナを誰に設定したらいいか分かりません」

という人が、よく最後にたどり着く質問があります。

「じゃあ、自分自身をペルソナにするのはありですか?」

結論から言うと、ありか、なしかで言えば“あり”です。

ただし、向き・不向きがあるので、全員におすすめできるかというとそうでもありません。

なんなら、僕のクライアントの例で言うと、自分をペルソナに設定した人はうまくいっていない人が多いので、僕個人の感情を優先していいなら“なし”です。

論理的に理屈で判断したら、ありな人もいるという程度の感覚で読み進めてください。

自分に似た人がたくさん来て、嬉しいなら“あり”

まず、こんな人は向いています。

✔︎自分と同じ価値観・悩み・美容の優先度を持っている人と一緒にいると安心する
✔︎自分のライフスタイルを理解してくれる人が好き
✔︎「自分がいま現在受けているサービス」をそのまま形にしている

もしあなたがこういうタイプで、「お客様が自分に似ていて嬉しい」と感じるのであれば、自分自身をペルソナにするのは非常に効果的です。

実際、「自分みたいな人を助けたい」と考えて、自分自身の過去の悩みや挫折を土台にしたサロンは強いです。

坂口は“似ている人”より“尊敬できる人”が好き

僕自身の感覚で言うと、自分と似ている人と話していると、どこかモヤモヤすることが多いです。

なぜなら、自分の中の“ダメな部分”を目の前に突きつけられるような感覚になるから。

マイペースな人、理屈で考えすぎる人、スケジュール管理ができない人…。

全部、自分の特徴に当てはまります。

だからこそ僕は、「(善悪とか)譲れない部分の価値観は一緒だけど、自分とはちょっと違う人」をペルソナにする方が、気持ちよく接客できるし、提案にも熱が入ります。

✔この人の考え方素敵だな
✔自分もこういうふうに歳を重ねたいな
✔一緒にいると背筋が伸びるな

そう思える相手と向き合う方が、人としてもサロンとしても成長できる気がしています。

この感覚は恋愛におけるパートナー選びにも現れていて、自分と似ている人よりも、尊敬できる人のほうが長く関係を継続できています。

価値観が自分と大きく違いすぎたらそれはそれでしんどいので、バランスが難しいですが、基本的には一緒にいて進化できる人と仕事がしたいです。

これは僕の価値観なので参考程度に聞いて欲しいのですが、きっと同じ価値観の人も多いはずです。

自分をペルソナにするには、自分のことを深く知っている必要がある

もう一つ、忘れてはいけないのが、自分をペルソナにするのって実はかなり高度なテクニックだということです。

なぜなら、人って意外と「自分のことが分かっていない」から。

「あなたってどんな人ですか?」

この質問に、ちゃんと答えられますか?

あなたが思っている“自分”と、他人が見ている“あなた”の印象は、おそらく全然違います。

✔自分では「気がきかない」と思っていても、周囲からは「気配り上手」と言われていたり
✔自分では「しっかりしてる」と思っていても、他人からは「どこか抜けてる」と思われていたり
✔自分ではコミュ障だと思っていても、他人からは話しやすいと思われていたり

このズレを理解していないと、自分をペルソナにしたはずが、結局、理想像をでっち上げてしまうということにもなりかねません。

自分の過去や感情に向き合える人なら、自分ペルソナも有効

ただし、自分の過去や感情を正直に振り返り、言語化することが得意な人にとっては、これ以上に強力なペルソナはありません。

✔何に悩んでいたか
どんな言葉で救われたか
なぜこのサービスに価値を感じたのか
どんな不安があって、どう乗り越えたか

こういった経験がしっかり整理されていれば、「過去の自分」ほどリアリティのあるターゲットはいません。

そのリアルな“過去の自分”に向けて発信することで、今まさに同じ悩みを抱えている人に響く言葉が自然と出てくるのです。

自分をペルソナに設定する人は、お客様に目が向いていない人が多い

これも僕のコンサルタントとしての経験則なので、全員に当て嵌まるとは思いませんが、自分をペルソナに設定する人って、お客様を好きじゃない人が多い気がします。

お客様のことが大好きで、お客様の悩みを解決したいという強い思いがある人は、お客様のことしか考えていないので、お客様の中からペルソナを選ぶ人がほとんどです。

お客様のことをペルソナにできない人って、自分に目が行きがちというか、自分がいいと思ったものを仕事にしたいという思いが強い人が多いので、それだとうまくいかない可能性が高いですよという話です。

自分がいいと思ったものを紹介するというのは、ビジネスにおける大前提でしかないので、そこから先のお客様に目を向けていきましょう。