「昔はこのペルソナでしっくりきていたのに、なんだか最近は合わなくなってきたな…」
美容サロンの経営を数年続けていると、ふとこう感じる瞬間があると思います。
自分自身の年齢やライフステージが変わることで、考え方や興味関心も当然変わってきます。
同じように、設定していたペルソナとのズレを感じるようになるのはごく自然なことです。
ではその時、ペルソナは変えるべきなのでしょうか?
変えるのは自由。変えなければいけないわけではない
まず大前提として、ペルソナを変えるのは自由です。
「こうしなければいけない」というルールはありません。
いま設定しているペルソナに違和感を感じていないなら、そのまま続けてOK。
ただ、もし「なんか違う」「話がかみ合わない気がする」と思うなら、変えるべきタイミングが来ている可能性が高いです。
たとえば、自分が20代後半だった頃にペルソナにしていた、20代女性のお客様。
自分が30代・40代になるにつれて、「今はこの価値観にはもう共感できない」と感じたら、無理に合わせ続けるより、自分が「今、共感できる人」をペルソナに据えた方が、発信や接客の軸が自然と整います。
時代の流れとともに、価値観もペルソナも変わっていい
近年、SNSや働き方、家庭環境、美容意識の変化など、時代の流れそのものが急激に変化しています。
価値観の多様化が進み、「正解」の形もどんどん変わっていく中で、過去に設定したペルソナが古く感じるようになることもあります。
それは、あなた自身のせいではありません。
価値観がアップデートされた結果として、ペルソナも変えたくなるのはごく自然な流れです。
ただし、変えるなら「集客媒体のリニューアル」は必須
ひとつ注意点として、ペルソナを変えると、今までの発信との整合性が取れなくなります。
たとえば、これまで20代向けの“可愛さ重視”の発信をしていたのに、突然40代向けに“品のあるナチュラル志向”の発信に切り替えたら、フォロワーや常連さんは「どうしたの?」と違和感を覚えるかもしれません。
ですので、ペルソナを変えるということは、新規集客に向けた発信・世界観をまるごとリニューアルする覚悟が必要です。
✔投稿のトーンやデザイン
✔インスタやホットペッパーの内容
✔LINEの配信内容
✔サービス名や価格の設計
これらすべてを“新しいペルソナに合わせて”整えていくことになります。
その労力とコストを受け入れられるか?
そこを自分に問いかけた上で、ペルソナを変える決断をしましょう。
年齢に限らず、目的に応じて変えるのもOK
年齢や価値観の変化が理由でなくても、客単価を上げたい・自分が子どもを産んだからママをターゲットに変えたいなどのタイミングでもペルソナを変えるのは大いにアリです。
ただし、その分だけ発信・サービス・価格の見直しが必要になります。
例えば、「若いお客様が多くて単価が伸びないから、40代以降の女性に切り替えたい」という人は多いですが、もし切り替えるなら、
✔投稿する写真や文章
✔キャッチコピーの内容
✔あなたのプロフィール
✔提案するメニュー
すべてを新しいペルソナに合わせて変えていく必要があります。
自分の“今”とずれてきたら、素直に見直すタイミング
「なんか最近、発信が乗らないな」
「お客様と価値観が合わないな」
そんな違和感を覚えたら、それはペルソナを変えるタイミングかもしれません。
無理に今のペルソナにしがみつく必要はありません。
むしろ、その違和感を放置すると、
✔発信が義務感でつらくなる
✔お客様との距離がどんどん開く
✔サロン運営が楽しくなくなる
といった悪循環に陥ってしまいます。
変えるかどうかは、今のあなたが「誰と向き合いたいか」で決める
ペルソナを変えるべきかどうかに正解はありません。
ただ、今のあなたが「この人と向き合っていきたい」と思える人が変わったのなら、それは迷わず、ペルソナを変えるサインです。
もちろん、ペルソナを変えるにはエネルギーが必要です。
でも、そのエネルギー以上に、今のあなたに合ったペルソナでサロン運営ができると、発信にも接客にも自然と自信が宿ります。
年齢や価値観が変わったなら、ペルソナも変えていい。
その決断は、あなたの“今”を肯定する、とても前向きな選択なのです。